美容面からの「光老化」
肌の衰えの中の自然老化は20%で、残り80%が光老化が原因という考え方が近年の主流です。
紫外線が皮膚細胞に与えるダメージがどれだけ老いを促進しているか、逆に言えば紫外線が肌に当たらないようにしていれば老化なんて80%防げ、いつまでもすべすべつやつやなんて事もあるのかもしれません。
それがほとんど紫外線の影響を受けなかった、お年寄りのお尻や内股のシワの無い若い肌が物語っていますね。
オゾン層の破壊により春先から既に紫外線は急激に増えてきます。
当然、夏と同様に外出の際には長袖の衣服や帽子に日傘はお肌のためには必須です。
外出という際にはまだ気が回る紫外線対策ですが、それよりも実は重要かなと思うのは、家事の中で紫外線を無防備に浴びている時間が実は長いという事です。
洗濯を干したり、庭にちょっとお水やりちょっとゴミ出し、窓辺で読書やテレビを観たりとたった数分間の積み重ねで肌はダメージを受けているのです。一日を通して紫外線対策として有効なのは、UVケア効果のある化粧下地を使う事なのです。
光老化を防ぐには、UVケアの化粧下地はメイクとして考えずに、スキンケアの仕上げだという習慣を身につけることです。
メイクは後でという時にも下地までは必ず塗る事を習慣にすればうっかり外に出ても紫外線を浴びるリスクはかなり軽減されます。窓から入り込む紫外線にもしっかり対応できているのです。
シワに関して
真皮ではコラーゲンの糸のようなものがネット状に張られて、肌はピンとした張りと弾力を保てるのです。
これが紫外線に長時間、大量に浴びる事でコラーゲンの繊維が切れたり、分解酵素が活発化しシワやたるみになる、これが基本メカニズム。
特にUV-Aは天候に関係無く窓ガラスやカーテン通り抜け入ってくるので年中、建物の中でさえ注意が必要なのです。外に出ていなくても少しづつ身体に影響を与えていくので怖いのです。
シミに関して
人の身体には紫外線に対抗する機能として「メラニン色素」が備わっています。
日焼けのあと、肌が黒くなるのは「サンタン」と呼ばれ、メラニン色素が紫外線を浴びて増えたメラニンが肌を守るために黒いフィルターを張るような働きをしているのです。
最近よく耳にする肌の「ターンオーバー」で角質細胞と一緒にはがれ落ちますのでやがて元の肌色の新しい細胞に戻るのです。
ただし、長い間紫外線を大量に浴びる事によって、肌細胞が破壊されメラニンの生成、排泄に障害が出て、肌が黒いままの部分が残る。これがシミの基本メカニズムです。
最近よく耳にする「肝斑」、懐かしい響きの「雀卵斑(そばかす)」等をはじめ代表的なものをあげてみます。
肝斑
中年女性の眼の回りに出来やすいとされる褐色の色素斑。妊娠などによる女性ホルモンの異常があげられていますが、紫外線を浴びることで促進されるようです。
雀卵斑(そばかす)
比較的色が白い子供の鼻や頬に出来やすい薄褐色の色素斑で細かい点々状をしています。
日焼けした子の象徴でした。紫外線でさらに悪化すると言われています。
日光黒子(ソーラー・レティンゴ)
お年寄りの顔や手足にみられる大きめの黒褐色の色素斑で、その上にイボがしばしばできるようです。
光線性花弁性色斑
長時間の屋外日焼けで水ぶくれが出来、そのあとに残ることが多い花弁のような形の黒褐色の斑点です。
しみの類似性のものとしてホクロ、痣、そして皮膚癌があります。こういったものを防ぐためにも日焼け止めは必ずぬりましょう。
日焼け止めクリームを選ぶ時の基礎知識
日焼け止めを選ぶ際は下記の点について注意致しましょう。
UVケアの「サン・ケア」指数
SPF ⇒ 日焼けの原因UVBを防ぐ力
夏の浜辺で素肌で20分?25分いれば肌は赤くなっていきます。これが基準で仇が赤くなるまでの時間をどれくらい遅くできるかの倍数をSPFの数値で表しているのです。
例)SPF25 というものであれば 25分×25倍=約10時間 遅らせる事が出来るという事です。
PA ⇒ 光老化の主因であるUVAを防ぐ力
肌の深層部、真皮まで届いて老化を招くUV-Aに体する効果の度合いを
「+」の数で三段階表示しています。
PA+ ⇒ 効果がある
PA++ ⇒ かなり効果がある
PA+++ ⇒ 非常に効果がある
PA++++ ⇒ 国内最高レベルのPA4プラス!非常に効果があります。
このような数値と目的を理解してスキンケア用品を選ぶ必要があります。
■ 日焼け止めの使い方
日焼け止め(サンスクリーン剤)は、主にクリーム状で紫外線防止効果があり
紫外線対策のベースとなるものです。
露出部の肌に直接塗るので、手の甲や首の後ろなど服では隠しにくい部分や、暑い時などは薄着になるので役立ちます。
紫外線防止剤の種類
日焼け止めは通常の乳液やクリームに紫外線防止剤を配合したものです。
紫外線防止剤にはチタンパウダー等を利用した「紫外線散乱剤(無機系素材)」と「紫外線吸収剤(有機系素材)」の二種類があります。
日焼け止めにはこのような紫外線防止剤を数種組み合わせて合成されます。
紫外線散乱剤は含まれるチタンパウダーで白っぽくなりますがアレルギーになる人はほとんどいません。
紫外線吸収剤は肌に塗っても白くなりませんがアレルギー反応を起こす人もいます。
その為、子供用や敏感肌用の日焼け止めは紫外線散乱剤のみで作られたものがほとんどで「紫外線吸収剤無配合」または「ノン・ケミカル・サンスクリーン」などの表記がされていますので注意して選んで下さい。
また、紫外線吸収剤は、汗で流れにくい製品に多く紫外線防止効果も安定していますが化粧品によるシミの原因で最も多いのは紫外線吸収剤が配合されたものです。
よって、効果が強い紫外線吸収剤には使用上の注意が必要ですし、使用の際はスポーツや海等用途を限定にする必要はありそうです。
海外製輸入製品には日本では未認可の成分が混合している場合があり、肌トラブルのリスクを負う事がありますので注意が必要です。
日常生活であれば日焼け止めでなくても、SPA,PAの表示された乳液でも十分です。
紫外線が強い環境や時間に応じて効果の高いものを使用する必要があります。耐水性やスポーツで汗を拭く等の場合は塗り直しも必要です。
A塗り方の注意
まずは顔等に塗る前に肌にあうか手等で少量で試して下さい。液状なら一円玉程度、クリーム状ならば小指の頭程度を目安に手のひらに出します。
顔の場合なら二回重ねて塗ります。手のひらから顔のパーツの数カ所に分けて置いて 全体に広げて塗った方が塗り忘れや塗り残しがなくなります。
難しいのは多すぎると 白くなりがちですが、少ないと効果もないということです。
日光浴をするなら朝がベスト?
光老化の原因が日光でその中の紫外線というのはわかっていても、太陽は様々な生物に命を吹き込むものでその恩恵もあるのです。
我々も昔から適度な日光浴は健康や美容にもマイナスイメージは少なく日焼けすら健康の象徴ともされていた時代もあった。
日光に当たらないとビタミンDの不足から骨ももろくなり鬱病になりやすいと言われる。北欧の冬は極度の日照不足になるのでビタミンDの摂取の警告をメディアで流す等生きる源としてのイメージは根強い。
(ビタミンDが多い食品は、まぐろ、鮭、さんま、さば、かれい、鯛、ぶり、しらす、干し椎茸、きくらげ など)
でも、例えば漁師さんなんかは海風に加え年中紫外線を天からも海からの反射も浴び続けた結果、真っ黒なゴワついた手や顔の皮膚で年寄りも老けて見えるほどシワも深いのでその影響の大きさはよくわかる。眼も白内障のようにレンズの濁りがある人も多い。
ケアが必要な事は間違いの無い事。
紫外線が一番強いのは6月。総量で多いのは、5、7、8月。
時間帯は10時?14時が紫外線量が多く、眼に強いとされるのが9時と14時?15時と言われています。
日光を浴びるのに最適なのは朝8時前後ということになります。言われてみれば、ご来光にしても朝日というのは人間としての力がみなぎってくるようなパワーをもらえますよね。
野菜も朝日を浴びた後に収穫した方が良いとされるし、ヨガなんかも朝日を浴びながらパワーを得るものとして知られています。
朝を上手く活用できれば健康的で光老化も抑制できるような気がします。
光老化抑制に良いとされる食品は活性酸素を除去するリコピン、カロチノイドを含むもの。
代表的なのはそう、トマトです。
トマトはダイエットでも最近脚光を浴びていますね。子供の頃身体にいいからと箱買いしたトマトジュースをよく飲んでいたのをお思い出します。
光老化にもいいのですね。
ビタミンCも光老化に良いと言われます。
柑橘類やイチゴに多い事は知られていますが、赤ピーマンに多く含まれているそうです。
シミに関して言えば肝機能の低下も関係し、肝機能にいいのは胡麻のセサミンらしいです。食からの光老化防止も気を使っていければかなり抑制できますね。